【1】ソンディの運命分析学-1 |
(1)序文 |
東洋運命学の、四柱推命は、陰陽五行学に基づき、もともと古代中国で、自分の子供が科挙(エリート官僚の選抜試験)に受かる可能性がどのくらいあるか、財、出世はどうかといった、社会から見た能力を見るため発達しました。
東洋文化では、人間には生まれもった先天的な資質の差、宿命があると考えられており、生年月日をもとにした東洋運命学(四柱推命、算命学、宿曜経)で、先天的な資質をよみとったり、強制運命の解読に優れています。 東洋心理学でも、強制運命に対しては、自分が持って生まれた先天的素質を理解し、受容すること、自由運命に対しては、自分の可能性をかけて選択していくことで、よりよき人生が送ることができると思っています。 フロイドをはじめとした精神分析学派が、遺伝子(先天的な素質)は重視せず、親子関係や生まれてからの環境を重視しますが、ソンディは、先天的な素質と家族全体の遺伝的傾向を重視する点が、画期的です。 ソンディのこの考え方は、個人主義的で、個の確立をめざす西洋文化というより、個人よりも家、家族をひとつの単位と考える、東洋文化になじみやすいものであり、私がめざす、東洋心理学のバックボーンのひとつなのです。 |
(2)運命とは何でしょうか? |
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(3)人は宿命から逃れられないのか? |
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(4)強制運命、自由運命 |
ソンディは、運命には、 強制運命(ツバングスシクザール、Zwang-Schicksal) …自分の力では、どうすることもできない宿命で、 受容することによって、開かれる運命自由運命(フライハイトシクザール、Freits-Schicksal) …選択することによって開かれる運命 の、2つがあるとしました。 |
(5)三つの無意識構造 |
【1】個人的コンプレックス (フロイド、症状である身体症状という身体言語であらわる)【2】集合無意識(ユング、シンボルという象徴言語で語りかける)【3】家族的無意識(ソンディ、選択言語で語りかける) |
(6)自由運命 |
ソンディは、家族無意識は、 5つの選択言語で表されるといっています。【1】愛(何故多くの人から彼女を選んだのか?) 【2】 友人 【3】職業(何故この職業を選んだのか?) →参考文献1、参考文献2(別窓) 【4】 疾病(何故この病気になったのか?) 【5】 死 (もし死を選ぶとしたらどんな死を選ぶのか?) →参考文献(別窓) |
(7)運命を規定するもの |
ソンディは、運命を規定するものとして以下の6つをあげています。
1、 生物学的レベルでの遺伝 (das Erbe) |